適正使用ガイド

ヘルニコア椎間板注用1.25単位(有効成分.コンドリアーゼ)は、世界に先駆けて日本で初めて承認され、2018年3月、「保存療法で十分な改善が得られない後縦靱帯下脱出型の腰椎椎間板ヘルニア」を効能・効果として承認された腰椎椎間板ヘルニア治療剤です。
腰椎椎間板ヘルニア治療の新たな選択肢として本剤の適正使用の推進と治療を受ける患者の安全確保を推進していくため「適正使用ガイド」を作成しました。 本剤の使用に際しては、以下の点にご留意いただき、必ず最新の添付文書及び適正使用ガイドを熟読の上、適正使用をお願いいたします。

1.適正な患者の選択

本剤の投与にあたっては腰椎椎間板ヘルニアのなかでも「保存療法で十分な改善が得られない後縦靱帯下脱出型」の患者を選択する必要があります。 また、本剤は再投与はできませんので、投与経験のない患者にのみ投与を行ってください。 ヘルニアの形態と最新の添付文書を確認の上、対象患者を慎重に選択してください。

2.注意が必要な副作用

【ショック、アナフィラキシー】

本剤の有効成分コンドリアーゼは、グラム陰性桿菌の一種であるProteus vulgarisから分離精製された異種タンパク製剤であることから、ショック、アナフィラキシー等が発現する可能性があります。 承認時までに本剤の投与によるショックの発現は認められていませんが、国内臨床試験において過敏症の副作用が2.6%(6/229 例)に認められています。
本剤を使用する医療機関では、ショック、アナフィラキシー等の発現に適切に対応できることを確認した上で、投与してください。

【腰椎不安定性】

本剤の投与により椎間板変性の進行や椎間板周辺組織の変性が起こり、生体力学的バランスの異常による腰椎不安定性が発現する可能性があります。 国内第Ⅰ/Ⅱ相試験1)においてコンドリアーゼ10単位(本剤の8倍量)を投与した2例に腰椎の異常可動を伴う椎間後方開大(腰椎不安定性)が認められています。
本剤投与後は、腰椎不安定性に伴う症状の発現について十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行ってください。

3.本剤使用における医師要件・施設要件

本剤の使用には医師要件・施設要件を設けています。
要件をご確認のうえ、本剤を使用してください。

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